【えいる 訪問看護 スタッフブログ55】
2022/06/20
仕事で頑張っていること
by 看護師A
梅雨に入り、気温が上がったり、下がったりと落ち着かないこの頃ですが、いかがお過ごしですか?
今日は、私たちの事業所の朝礼の1分間スピーチのテーマ「仕事で頑張っていること」について書いてみようと思います。
実はすでにスピーチを終えたのですが、テーマを勘違いして、「自分が頑張っていること」について話してしまったんです。
(話し終えてしばらくしてから教えてもらいました。みんな間違ってるの分かってて聴いてくれてありがとう^_^)
なので、改めて書くことにしました。
まず、私が仕事で頑張っていること、それは、訪問看護師として、”寄り添うこと”。
「寄り添う」という言葉には、体が触れるほどぴったりとそばに寄るという意味があります。また、物理的な意味以外に、相手の気持ちに共感して心を寄せる状態も「寄り添う」といいます。
私が日々頑張っているのは、後者の相手の気持ちに共感して心を寄せることです。
私はがん看護を志して、その延長で訪問看護師をしています。
終末期医療にも長年関わってきました。その中で、医療者の私が思う最善と、利用者本人が思う最善がイコールではない状況を多く経験しました。
「医療者の私が思う最善 ≠ 本人の最善」
そしてまだ経験が浅かった病棟勤務の頃、かの有名な「キュブラーロスの死の受容過程」を教科書のように思い、患者が死を受容することを目標として、看護師として支援することが自分にとってやるべきことだと考えていました。
しかし、死に至る病気となっても「死にたくない」、「私は死なない」、「明日を生きるために何ができるのか」と葛藤しながら生き抜く利用者さんを見守る中で、気付きました。
死を受容すること、死を受け止めて穏やかでいることが最上なのではなく、最期まで生きることを諦めないで、死ぬ瞬間まで生き抜いて、その帰結として死が訪れることも、それはそれで最上なのではないかと。(上と下があるということではな
いですが、、)
死は悲しく、辛いものではあるけれど、全ての人に平等に訪れるもの。
その瞬間が訪れるまで、揺れ動いたり、抗ったり、感謝したりしながら、その人らしく生きるその様を、あるがまま受け止めて寄り添える存在でありたいと思っています。
そして、まず自分を知ること(死生観も含め)、相手の気持ちを聴くこと、時には一緒に涙したり、笑ったりしながら、どんな時もそばにいることを伝えることを今、頑張っています。
写真は「おたふく紫陽花」、別名「渦紫陽花」とも言います。
じっとり暑い日もありますが、みなさん健やかにお過ごしください♪